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Channel: 四季の詩
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梅雨の晴れ間に…

                 餌を運ぶ親に 子羽を震わせ  われ先に頂戴と 子ツバメたち  そろそろ 巣立ちが近いかも…  うらめしそうに 見上げる子猫  そんなに高くちゃ 行けないよ  一緒に遊ぼうと 言ってるような…    季節の中で 生まれた命  一生懸命 生きている  明日へ向かって 今日も生きてる…  子ツバメだって 子猫だって  大きくなろうと 元気いっぱい  見とれる私へ...

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よばり塚 4

                     (4)級友「秀雄」  「俺、この前の日曜、『よばり塚』へ行ってきた」  「えっ!あの薄気味悪い場所へ?」  級友の秀雄は呆れ顔だった。  「誰と行ったの…?まさか一人で…?」  「うん。一人で行った…」  「度胸あるねぇ。それで…何やったの?」  「何もやらねぇ。只どんな所か見てきただけ」  「どんな所だった?」  「水がきれいだった。とても深そう…」...

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よばり塚 5

                        (5)流れ川の河童たち  少年が挑もうとしている「よばり塚」は、那珂川の支流・涸沼川にある。  淡水と海水が入り交じる涸沼川は、現在のようなコンクリートの護岸で固め尽くさ れない頃、豊饒だった。月の満ち欠けに合わせて、水の流れは上流へ下流へと一日二 回ずつ逆流する。大潮が近づくにつれてその流れはきつくなり、通称この川を「流れ...

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よばり塚 6

      (6)ばったりを狙う  ♪水戸を~離れて 東へ~三里 (ハァ~水戸をネェ~)   波の~花散る 大洗 (ハァ~波のネェ~)  民謡「磯節」の一節である。  水戸街道を東へ東へとたどれば涸沼川に突き当たる。その川向こうが、有名な「磯 節」に歌い継がれる大洗町(旧・磯浜町)である。川幅は100mまで無いが、かな り流れの強い川だ。大潮が近づくにつれ、その流れは激しさを増す。子供の頃、この...

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よばり塚 7

                     (7)「甲羅干し談合」  「正博。今日は何匹捕まえた?」  「一匹だけ。いっぱい居たんだけど…みんなもぐられちまった」  「でかいのか…?」  「中くらいのかな。難しいね。ウナギ突きって…」  「何匹か顔出してる時は狙いやすそうな奴をし止めて、その場から離れろ!」  「何んで?せっかくいい場所見つけたのに…あきらめちゃうの?」...

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よばり塚 8

               (8)よばり塚の言い伝え  流れ川の河童たちが挑もうとしている「よばり塚」には、様々な言い伝えが残る。  かの有名な水戸光圀(水戸黄門)がこの場所へ潜ったそうな…。その時、彼はその水底 で機を織る美しい女性に出会ったという。「ここへ来た者は何人たりとも生きて帰れない のですが、そなたは高貴なお方、特別に助けてあげましょう。二度とおいでなされないよ...

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よばり塚 9

             (9)河童たちの冒険      約束どおり河童たちは全員、秀雄の家が在るお稲荷さんに集まっていた。  だがその表情を見る限り、いつもの明るい河童たちの顔ではなかった。何かを予感し硬 くなっている様に一裕には見えた。。一裕以外…彼らにとってまったくの未踏の地「よば り塚」へ初めて足を踏み入れる。その表情は真剣そのものだ。果してかの地に何が待ち受...

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よばり塚 10

...

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灼熱の戦い

                    本日の我。   壮絶な戦いに挑む   敵は分厚い陣を張る   その形相に引いたら負け   相当の覚悟を心に決めねば   真夏の戦い 灼熱の地獄   孤立無援の火蓋を切れば   一気呵成の突撃しかない   我の勝算どこにも無い   途中で逃げるか 斬り抜けられるか   一か八かの覚悟を決めて   過酷な戦(いくさ)に男を試す...

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季節が不規則

   そろそろだな…  わが山勘が 妖しくうごめく  過去をひも解き 暦をながめる  友から伝わる 「当たり年」の知らせ  われ独り 寸暇を利して歩む林道  ただ一つ…  気にくわないのが 今年のよう気  もう十月も 半ばだよ  何でこんなに 蒸し暑いのか  記録的なり 山は真夏日  確かこの辺り…  老眼にむち打ち 目を凝らす  高鳴る期待と 胸打つ鼓動  隈無くまさぐる 貪欲な目  無い…無い…...

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梅雨の晴れ間に…

                 餌を運ぶ親に 子羽を震わせ  われ先に頂戴と 子ツバメたち  そろそろ 巣立ちが近いかも…  うらめしそうに 見上げる子猫  そんなに高くちゃ 行けないよ  一緒に遊ぼうと 言ってるような…    季節の中で 生まれた命  一生懸命 生きている  明日へ向かって 今日も生きてる…  子ツバメだって 子猫だって  大きくなろうと 元気いっぱい  見とれる私へ...

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よばり塚 4

                     (4)級友「秀雄」  「俺、この前の日曜、『よばり塚』へ行ってきた」  「えっ!あの薄気味悪い場所へ?」  級友の秀雄は呆れ顔だった。  「誰と行ったの…?まさか一人で…?」  「うん。一人で行った…」  「度胸あるねぇ。それで…何やったの?」  「何もやらねぇ。只どんな所か見てきただけ」  「どんな所だった?」  「水がきれいだった。とても深そう…」...

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よばり塚 5

                        (5)流れ川の河童たち  少年が挑もうとしている「よばり塚」は、那珂川の支流・涸沼川にある。  淡水と海水が入り交じる涸沼川は、現在のようなコンクリートの護岸で固め尽くさ れない頃、豊饒だった。月の満ち欠けに合わせて、水の流れは上流へ下流へと一日二 回ずつ逆流する。大潮が近づくにつれてその流れはきつくなり、通称この川を「流れ...

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よばり塚 6

      (6)ばったりを狙う  ♪水戸を~離れて 東へ~三里 (ハァ~水戸をネェ~)   波の~花散る 大洗 (ハァ~波のネェ~)  民謡「磯節」の一節である。  水戸街道を東へ東へとたどれば涸沼川に突き当たる。その川向こうが、有名な「磯 節」に歌い継がれる大洗町(旧・磯浜町)である。川幅は100mまで無いが、かな り流れの強い川だ。大潮が近づくにつれ、その流れは激しさを増す。子供の頃、この...

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よばり塚 7

                     (7)「甲羅干し談合」  「正博。今日は何匹捕まえた?」  「一匹だけ。いっぱい居たんだけど…みんなもぐられちまった」  「でかいのか…?」  「中くらいのかな。難しいね。ウナギ突きって…」  「何匹か顔出してる時は狙いやすそうな奴をし止めて、その場から離れろ!」  「何んで?せっかくいい場所見つけたのに…あきらめちゃうの?」...

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よばり塚 8

               (8)よばり塚の言い伝え  流れ川の河童たちが挑もうとしている「よばり塚」には、様々な言い伝えが残る。  かの有名な水戸光圀(水戸黄門)がこの場所へ潜ったそうな…。その時、彼はその水底 で機を織る美しい女性に出会ったという。「ここへ来た者は何人たりとも生きて帰れない のですが、そなたは高貴なお方、特別に助けてあげましょう。二度とおいでなされないよ...

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よばり塚 9

             (9)河童たちの冒険      約束どおり河童たちは全員、秀雄の家が在るお稲荷さんに集まっていた。  だがその表情を見る限り、いつもの明るい河童たちの顔ではなかった。何かを予感し硬 くなっている様に一裕には見えた。。一裕以外…彼らにとってまったくの未踏の地「よば り塚」へ初めて足を踏み入れる。その表情は真剣そのものだ。果してかの地に何が待ち受...

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よばり塚 10

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灼熱の戦い

                    本日の我。   壮絶な戦いに挑む   敵は分厚い陣を張る   その形相に引いたら負け   相当の覚悟を心に決めねば   真夏の戦い 灼熱の地獄   孤立無援の火蓋を切れば   一気呵成の突撃しかない   我の勝算どこにも無い   途中で逃げるか 斬り抜けられるか   一か八かの覚悟を決めて   過酷な戦(いくさ)に男を試す...

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季節が不規則

   そろそろだな…  わが山勘が 妖しくうごめく  過去をひも解き 暦をながめる  友から伝わる 「当たり年」の知らせ  われ独り 寸暇を利して歩む林道  ただ一つ…  気にくわないのが 今年のよう気  もう十月も 半ばだよ  何でこんなに 蒸し暑いのか  記録的なり 山は真夏日  確かこの辺り…  老眼にむち打ち 目を凝らす  高鳴る期待と 胸打つ鼓動  隈無くまさぐる 貪欲な目...

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